X(旧Twitter)のタイムラインには、毎週「飲む・飲まない」をめぐる無数の声が流れていきます。新商品の発表、断酒の決意、飲みすぎの後悔、そして時々、業界を動かすニュース。「週刊シラフX」は、前週の月曜から日曜までの声の中から特に注目を集めた投稿を拾い上げ、毎週水曜日にお届けする定点観測です。第4回は、2026年9月14日(月)〜9月20日(日)の1週間を振り返ります。

今週の3行まとめ

  • 救急救命士が明かした、泥酔者の現場で友人から浴びた一言が約139万表示に
  • バーのクリームソーダ、ホテルのフリーフロー、公演の乾杯——「ノンアルでもできます」を店側が先に書く投稿が並んだ
  • 甘酒を使った簡単プリンのレシピと、肝臓専門医による「液体の糖質」への指摘が同じ週に広がった

※文中のいいね数・表示回数は2026年9月21日時点の数値です。

前号では、店や個人が「出さない」「飲まない」をはっきり言葉にする場面が目立ちました。今週はその流れが、店やイベントの告知文の側に現れています。「ノンアルコールでお作りできます」「ノンアルコール希望者は事前にご申請ください」と、飲まない人向けの案内を最初から書き込む投稿が、ごく普通の営業告知として並びました。

今週のハイライト

「意識無いって言ってんのに」——救急救命士が明かした泥酔現場

今週いちばん考えさせられたのは、救急救命士のたたらさんによる現場エピソードの投稿(約3.3万いいね・約139万表示)です。繁華街で多量飲酒により意識を失った人がいるとの通報で出動し、呼びかけや肩を叩いて反応を確かめていたところ、付き添いの友人から「意識無いって言ってるじゃん。バカなの?w」と言われたといいます。たたらさんは「意識がない」にも程度があり、救急隊は呼びかけや刺激への反応から意識レベルを確認していると説明し、「救急隊員に暴言を吐かないで」と結んでいます。

飲みすぎた本人だけでなく、その場にいる友人や、駆けつける救急隊まで巻き込むのが泥酔の現場です。当日の飲み方の組み立て方は悪酔いしない飲み方にまとめています。

ビール1杯で赤くなる人と、ワインセラー70本の人

牡蠣さんの対比投稿(約1.3万いいね・約25万表示)は、左に「ビール1杯で顔赤くなっちゃうひと」、右に「ワイン飲酒インライ×ワインセラー70本ストック×日本酒リキュール晩酌」を並べたもの。同じ「お酒」でも、体質によって見えている景色がまるで違うことを一枚で伝えています。飲める・飲めないの体質と、飲む・飲まないの選択を分けて考える枠組みはお酒との4つの向き合い方で紹介しています。

数字で見る今週

項目
今週この記事で紹介した投稿10件
今週のハイライト2件
ノンアル市場の1週間3件
オルタナティブの1週間3件
断酒・卒酒・節酒のリアル1件
「飲まない」が語られた瞬間1件
前号(vol.2)の紹介数15件(今週は5件減)

最も多くのいいねを集めたのは @QQpickm の投稿でした(約3.3万いいね・約139万表示)。

ノンアル市場の1週間

「宵待クリームソーダ」はノンアルでも

BookCafe&Bar 十誡の営業告知(約660いいね・約2.5万表示)は、好みの色で作る「宵待クリームソーダ」を紹介しつつ、「ノンアルコールでお作りできるものもございますので、お気軽にスタッフにお声がけください」と添えています。お酒を主役にしたバーが、飲まない人の頼み方を告知文の中で先に示している点が印象的でした。バーでの切り出し方はバーでのノンアルコールの頼み方も参考になります。

ホテルのサンデーブランチを、ノンアルのフリーフローで

ダフさんは、フェアモント東京のバー&レストランで開催中のサンデーブランチブッフェを紹介(約800いいね・約1.7万表示)。焼き立てクロワッサンや東京タワーを望む窓側席に触れながら、「ノンアルコールフリーフローのプラン利用」で生搾りジュース類もあったと報告しています。飲み放題ならぬ「ノンアル飲み放題」が、ホテルのプランとして普通に選べるようになっています。都内でノンアルを楽しめる店は東京のモクテルがうまい店でも探せます。

乾杯ワイン付き公演の「ノンアル希望者は事前申請」

浅草のイベント情報を毎朝まとめるアンクル浅草さんの投稿(約1,000いいね・約5,700表示)では、9月20日の公演案内に「乾杯ワイン(1杯)付き」とあわせて「ノンアルコール希望者は、事前にご申請ください」という注記が載っていました。乾杯の一杯を最初からノンアルで用意してもらえる段取りがあるだけで、飲まない人も同じタイミングでグラスを掲げられます。一杯目の選び方は『乾杯だけ』問題の解き方で詳しく扱っています。

オルタナティブの1週間

ウェルカムドリンクは梨と緑茶のモクテル

ラグジュアリーホテル.JPの投稿(約690いいね・約3.7万表示)によると、フォーシーズンズホテル丸の内 東京の「さつま芋と栗のアフタヌーンティー」では、梨と緑茶、エルダーフラワーを使った特製モクテル「エメラルド・ブルーム」がウェルカムドリンクとして用意されるとのこと。季節の食材とお茶を組み合わせたモクテルが、コースの入口を飾る一杯になっています。お茶と食事を合わせる楽しみ方はティーペアリングという夜の遊びをどうぞ。

材料4つ、甘酒で作るかぼちゃプリン

フーディストノートのレシピ投稿(約3,800いいね・約21万表示)は、レンチンしたかぼちゃ、牛乳、卵、甘酒をミキサーにかけ、オーブンかフライパンで固めるだけの「かぼちゃプリン」。蒸し器がいらない手軽さと、甘酒の自然な甘みが支持を集めました。

肝臓専門医「肝臓は、ラベルを読みません」

同じ週、肝臓専門医の尾形哲医師は甘酒と液体の糖質についての投稿(約2,000いいね・約11万表示)で、脂肪肝や糖尿病(境界型を含む)の人に向けて甘酒の飲み方に注意を促しました。コップ1杯(200mL)で甘酒は約152kcalとコンビニのおにぎり1個と同程度であること、糖質は固体より液体で摂る方が肝臓の脂肪化を悪化させやすいことを挙げ、「甘酒そのものが悪いのではありません」と前置きしたうえで、問題は栄養過剰の人が液体で糖質を摂る習慣だと述べています。「健康にいいかではなく、今の自分の体に必要か」という結びは、ノンアル飲料を選ぶときにもそのまま使える問いです。お酒と肝臓の脂肪の関係はアルコールと脂肪肝にまとめています。

断酒・卒酒・節酒のリアル

「禁酒7日目。明日1日目に戻る🎲」

ノースマウンテン•ユイさんの短い投稿(約310いいね・約3,700表示)は、7日間飲まずに過ごしたことと、翌日は飲む予定であることを、サイコロの絵文字ひとつで軽やかに伝えています。1週間続けたうえで、飲む日をあらかじめ決めておく——そんな付き合い方も立派な節酒のかたちです。飲む日を先に決める方法はドリンク・プランニング入門で紹介しています。

「飲まない」が語られた瞬間

二日酔いの朝に、ゆし豆腐を

八房さんのイラスト投稿(約6,000いいね・約8.7万表示)は、「僕が…二日酔いでして…ゆし豆腐を用意してくれる大神官が居れば…」という一言を添えた一枚。沖縄のゆし豆腐のような、やさしい汁物を二日酔いの朝に求める気持ちに共感が集まりました。二日酔いの予防と回復について研究で言えることは二日酔い対策で本当に効くのは何かで整理しています。

編集後記

今週は、飲まない人のための一杯が「頼めば出てくるもの」から「告知文に最初から書いてあるもの」へ移りつつあることを感じる1週間でした。バーのクリームソーダ、ホテルのフリーフロー、公演の乾杯。その一方で、甘酒のように「お酒ではないから安心」と思われがちな飲み物にも、体の状態によって向き合い方があるという指摘が届きました。飲むか飲まないかだけでなく、何をどう飲むか。次号も水曜日に、「飲む・飲まない」の1週間を観測します。

SHIRAFUは、#断酒 のタグや、店のノンアルメニュー、飲まない夜の過ごし方をめぐる投稿を毎週見ています。「うちの店ではこんなノンアルを出しています」「この乾杯の段取りが助かった」といった声も、タイムラインで見かけるのを楽しみにしています。


免責事項

本記事は医療アドバイスではありません。紹介した投稿の内容は各投稿者に帰属し、投稿内容の正確性を保証するものではありません。いいね数・表示回数などの数値は記事作成時点のものであり、変動します。飲酒量や飲み方に不安がある場合は、かかりつけ医、保健所、精神保健福祉センター、依存症専門医療機関、減酒外来などの専門機関にご相談ください。20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。